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Angel Blue ~アメリカICUナースのブログ~

カリフォルニアの大学病院にあるICUで看護師をして7年目。 ICUの中で起こる日々のドラマ。 アメリカの命の現場から生の声をお届け! アメリカ医療の裏側やナースの日常を覗いてみませんか? まずは「ハイライト」内の記事からチェック!!

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今日は仕事始め



日本へ里帰りは、大体年2回、3~4週間するのですが、

それだけ仕事から離れていると、仕事に復帰するときはやっぱり緊張します。



里帰り直後の4大不安とは・・・


① 英語がちゃんと話せるかどうか

今回の様に、どっぷり日本満喫中の3週間、ゼロ英語で過ごしていると、英語を忘れていないか、ちゃんと口が回るかどうか、英語脳に切り替えられるか、すごく心配になってしまうんです。

 

② 仕事の感覚がすぐに戻るかどうか
 
4週間職場から離れて、ナースの仕事の感覚が鈍らないか、これは本当に心配。 私がいない間にいろいろなプロトコールや点滴の機械が変わってたこともあるし。。。 なんせ、一分一秒を争うこともあるICUなので、感覚が鈍って一歩手遅れってことになったら、大変なことになる訳です。


 
③ 時差ぼけで居眠りしてしまわないか
これは、説明するまでもありませんが、昼夜ほぼ逆の日本とアメリカ。 一番働き時の時間帯に限って自然と眠くなってしまいます。


 
④ 事故らず運転できるか
え?!何?って思う方もいらっしゃると思いますが、アメリカは日本と逆で左ハンドル・右側通行。 以前、里帰り直後の夜勤による疲れ x 時差ぼけ の相乗効果で、頭が混沌としていたのか、帰り道、車で逆走運転していたこともありました。。。 対向車の警笛ですっかり目が覚めましたけど! 日本に長く滞在して左側通行に慣れてしまうと、こういった危険もあるんです。 (・・・って、私だけ?!)

 



といった感じで、里帰り直後の仕事復帰は、命を扱う仕事ということもあり、とっても緊張するのです。




今朝仕事行く前に、彼にこの緊張の胸の内を携帯メールで伝えると、


「頑張って社会復帰しましょー!!」


の返信。。。



ちょ、ちょっとぉ~!!  社会復帰ってあなた・・・ 


私は服役囚か?!




昨日私が『時差ぼけ』と称していた異常な眠さは、時差ぼけじゃなくて



『幸せボケの現実逃避』



だって言われるし。。。

日本で「幸せ過ぎた3週間から現実に戻るのを体がヤダ!って言ってる」んですと!!
 



的を得てる様な、小バカにされている様な・・・ (-_-;)






まあ、それはそれとして・・・

2011年の仕事始め、難なく無事終了~!



患者さんは2人受け持ったけど、2人とも重症ではなく、いい人達だったし。

良かった良かった!



心配された上記の4大不安も全然なかったし。

今までで一番スンナリといった仕事復帰だったかな。




あ、ちなみに・・・

今回はうっかりしてて忘れてしまいましたが、

長期休暇を取った後のシフトの前日、必ず仕事先に電話を入れるんです。


「4週間仕事してなくて、仕事戻るのに緊張しちゃってるから、簡単な患者さんちょうだい!」って。



日本人の感覚からいったら、こういうことは言語道断なのかもしれないけれど、

そこは何でも言わなきゃ損する大国、アメリカ

「何甘えたこと言っとんじゃ!!」と思われることも全然なく、

ちゃんと受け持つ患者さんを考慮してくれます。



極端に言えば、これは逆にプロ意識から来る発言だとも思っています。

自分が普段の100%の力を出せないかもしれない、と思うときはその旨を伝えて

普段の感覚が戻るまで、重症度の低い患者さんを受け持つ。



何よりも、患者さんの安全重視ってことです。


自分の置かれている状況を見据えて、臨機応変に動いたり、発言したりしてワガママをきいてもらうことも時には大切なんですよね。

特に人の命を扱う職業においては。





ということで、私の仕事復帰、何とかなったわけですが、

ウチのICUの患者さんの内、

ずっと吠えてる患者さんがいました。。。



詳しくは分からないけど、肉体的だけでなく精神的にも病んでしまった方なのかな。。。

放送禁止用語、遠吠え、うめき声のオンパレード。




それを1日中耳にして、


ICUという戦場にまた戻って来たな。。。


という実感がフツフツと湧いてきました。。。


 

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今日は80代の盲目の患者さんについてのお話。


私の担当ではなく、お隣りの部屋にいた患者さんですが、この方、

緩和ケアで病室にて

一人ぼっちで死を待っている状態。


「待っている」というのはちょっとおかしな表現なのかもしれませんが、正直ほかに言葉が見つからなくて。。。



担当ではなかったので、詳しい病名とかまでは知りませんが、

この患者さん、盲目な上に痴呆症があるようです。

緩和ケアになるくらいなので、病気の予後が悪いのでしょう。

※緩和ケアについては、過去記事『愛する人を目の前に・・・葛藤、恐怖』
で少し説明してあるので、ご参照ください。
 


病院の病室のベッドで、ずっと一人で寝ています。(全室個室)
 
というか、起きてるのか寝ているのかよく分からないくらい全然動きません。。。



何が悲しいかって・・・

誰一人としてお見舞いに来ない



それどころか、この患者さん、老人ホームからICUに運ばれて来たそうですが、

老人ホームで過ごした

5年もの間、一人もお見舞いに訪れなかったそうです。



そんな孤独な5年間を過ごした上に、死ぬ間際の今となっても

誰にも看取られることなく、一人ぼっちで他界していく。。。



訪れる人は、ナースとかドクターとか、病院のスタッフのみ。



盲目のこの患者さん、

最後に何を見るでもなく、誰に会うでもなく、

闇に包まれたまま死を迎える。



そんなことをつらつらと考えていたら、とてもやるせない気持ちになりました。


幸か不幸か、もしかしたら痴呆症で状況が理解出来ていないかもしれないけど。。。



人生の最後、愛する人達の声を聞きたかっただろうな。。。


人生の最後、愛する人達の手を握りたかっただろうな。。。



老人ホームにいた5年、そして死ぬ間際の今になっても

なぜ誰も会いに来ないのか、家族がいるのかいないのか、

そこら辺の状況や理由は全然わからないけど・・・



一人で孤独に死んでいくって、どんな気持ちなんだろう。




私が死ぬ時は、誰かずっとそばに居て見守ってくれるかな。。。


私はどちらかというと、淋しがり屋だから、一人で死ぬのは嫌だな。。。


もしも結婚せずに、子供も産まずに、ずっと家族のいない人生を送るとしたら、

やっぱりこのお婆さんみたいに病室で一人ぼっちになっちゃうのかな。。。


そんなの絶対、切ない。。。




次に働くときは、このお婆さんに話しかけてみようかな・・・

と思いながら、仕事にいったのですが、既に時遅し。

この患者さん、ICUから他の病棟に移動されてました。



もっとちゃんと気が付いたときに話しかけてあげれば良かった。。。

でもその時は、なんか胸がいっぱいでそんな余裕なかったよ。。。ごめんね。

ちょっと後悔。。。



どうかこの患者さんが、体の痛みも心の痛みもない安らかな死を迎えられますように。。。



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今日は私が担当している患者さんのご家族から、菓子折りをいただきました☆


いただいたのは、これ ↓

See's Candies

カリフォルニア生まれのチョコレートの老舗、

See's Candies 

チョコレート詰め合わせです。



このチョコレート、とっても美味しいの~ ♥



って、メインはこのチョコの美味しさじゃなくて。。。



家族がありがとうの気持ちを示してくれたこと。



私が患者さんを一生懸命お世話しようとしてる姿勢をきっと理解してもらえたんだと思います。

・・・勝手にそう思うことにします!(笑)



個々の患者さんは、看護師を含む病院のスタッフからしてみれば

数いる患者さんの中のほんの一人にすぎないのかもしれないけど、

患者さんの家族からしてみればその人は、代わりのいない、とっても大切な人なんですよね。


看護師とはいえ、その大切な人の命を会ったことのない人に預ける訳ですから、

その看護師がどんな人間なのか知るまでは、きっと不安なことでしょう。


看護師として、患者さんはもちろん、家族の信頼を得ることが重要だということは言うまでもない事実です。


でも、その絶対的信頼を得るのは決して容易なこととは言えません。



信頼を築けるか築けないか、

そのキーポイントとなるのはやっぱり


コミュニケーション。



薬を投与するにも、何かをチェックするにも、わかり易い表現で常に声に出して何をしているのか説明すると、患者さん本人や家族の信頼度アップに繋がります。

質問にも出来るだけ答えたり、患者さんや家族のニーズに応えることで信頼を築くこともできます。



ただ、何かをしながらその都度その都度言葉で説明するのは至難の技ですし、それをしようとすると時間も余計にかかってしまいます。

正直なところ、忙しすぎてそういったことを怠らざるを得ない状況も時にはあります。



でも、どんなに忙しくても、患者さんを自分の家族のように大切に扱う姿勢だけは決して崩してはいけないと思います。


言葉でいろいろ説明できなくても、患者さんに対しての視線・表情・タッチ・話し掛ける声のトーン、いろいろな箇所に患者さんに対するナースの姿勢が現れてきます。


コミュニケーションの要素は、言葉だけじゃありませんからね。


言葉でのコミュニケーション、そして言葉以外のコミュニケーションにより、

患者さんやその家族とナースの絆が深まっていくのです。



なんか・・・

話が脱線してしまった気がしますが。。。



とにかく・・・

私が患者さんを大切に思う気持ちが伝わったから、

家族も「ありがとうのしるし」を返してくれたんだと思います。



もちろん、そんなご褒美をもらいたくて患者さんのことをケアしてる訳ではありませんが、

患者さんや家族の


ありがとう


のたった一言で、私はとってもハッピーな気分になっちゃいます☆



その一言が1回でも聞けたら、

今日仕事来て良かった~!

とか

ナースしてて良かった~!

ってニコニコ笑顔になっちゃうんです。



なので、たまに言葉に加えて

「ありがとうのしるし」

をいただくと、舞い上がっちゃいます☆



ギフトその物よりも何よりも、

「ありがとう」の気持ちを伝えようと思ってくれたその気持ち

それが、とっても嬉しいのです ♥



こんな私って、ほんと単純ですよね。。。(笑)



※ブログ内関連記事: 『 患者の視線』 

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今日の患者さんは、呼吸器に繋がれた40代の患者さん。

この患者さん、昨日は呼吸不全のため気管挿管、更には気管支鏡検査胸部CTスキャンまで、

いろいろなイベントのオンパレードだったそうです。


幸いにも今日は安定している感じ。

でも、まだ挿管されたままで、呼吸器のサポートを受けなければならない状態なので、

フェンタニルとプロポフォールの2種類の鎮静・鎮痛剤安静にしてもらっていました。


あ、ちなみにこのプロポフォール、マイケル・ジャクソンの件で話題になった、あの薬です。


それはさておき、この患者さん、ずっと眠った状態だったのですが、

家族の方が大きなギターケースを持ってお見舞いに訪れました。



私が許可したとこもあり、この家族の方の


ギターの弾き語り


がこの患者さんの病室内でスタート!



これまた、素敵な歌声じゃないですか☆

ギターもとってもお上手!



結構長い時間演奏が続きましたが、私もすっかり楽しませていただきました☆



で、ふと思う。。。

お見舞い イメージ


お見舞いってもしかして・・・



よーく見てください、この字。



見舞い




見る





舞う


ですよ?!




てことは・・・

お見舞いって、もしかして


患者さんを見て舞う


ことなの?!



厳密には「踊り」と「舞い」はちょっと違うらしいですが、

「舞う」ってことは「踊る」ってことですよねぇ?



この患者さんの家族は踊りさえしなかったものの、歌を披露してた訳で。。。



なんかふと、あの話思い出しちゃいました!


天照大御神が天の岩戸に引き篭もってしまう話

思い出せない方のために、めちゃくちゃ端折ってご説明。

太陽の神である天照大御神が、あることをきっかけに岩の扉で閉められた洞窟の中に引き篭もってしまう。 天照大御神は太陽の神様なので、これが原因で世はずっと闇に包まれて災難が続くようになる。 困った神々は天照大御神を外に誘き出すために、天の岩戸の前で知恵を絞っていろいろな方法を試すが失敗に終わるばかり。 結局最後に出てくるきっかけになったのが、裸で舞いをした女神を思いっきり笑い飛ばした神々の笑い声に外の様子が気になり、そっと天の岩戸を開けて中から外を窺おうとした天照大御神をすぐさまゲットー!

と、確かそういう話でしたよね。
 


で、それを踏まえた上で、今日の病室での話に戻りますが、


この患者さん、歌が始まって暫くしたら、だんだん目を覚まし始めたんです!!


鎮静剤の量をほんの少しずつ減らしてはいたのですが、

そもそも元の量が多かったので、あそこまで目が覚めて意識が戻ったのは不思議!!!



天の岩戸と同様、「舞い」ならぬ「弾き語り」の楽しそうな様子が気になって

昏睡状態に近い状態からなんとか外に出てこようとしたのでしょうか。


この患者さん音楽が始まったらだんだん意識が戻って、

ジェスチャーで家族とコミュニケーションが取れるほど元気になり始めたのです!


あれにはビックリ~!!



『お見舞い』



お見舞いをした際は、患者さんの様子を「見る」だけでなく、


同時に踊りや音楽などの「舞い」的なものも披露すると、


患者さんもっと元気になるのかも~!!!




な~んて!

今日はそんなおバカなこと考えてみました。。。 ( ^ - ^ ;)


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今日の患者さんは、80代の肺癌+大腸癌の患者さん。


呼吸器もなく、普通の食事も出来る、ICU卒業間近の患者さんですが、困ったことに、

入院して以来6日間も・・・


お通じが無い!




でも、今日やっと


出ました~~!!!



凄まじい量のものが。。。

何度となく。。。



きっと、昨夜のCTスキャンの為に飲んだ造影剤のお陰かな。

CTスキャンの造影剤は、ドンピシャで便秘に効きますからねぇ。



このお婆ちゃん、とってもユーモアのセンスがあって、話しかけるたびに私の笑いを取ってくれる面白いお婆ちゃん


そんなお婆ちゃんだけど、オムツを替えてあげる度、

「ごめんねぇ。ごめんねぇ。」

って申し訳なさそうに言うので、


「全然いいよぉ~。どんどん出しちゃって~!」

と私が言うと、


「いいんだったら、頑張る!」

なーんてハニカミながら言ってました!



お婆ちゃん、ホントにいいのよ、それで。



ごめんなさい、汚い話で。。。



でも、ずっと詰まってたの、きっと辛かっただろうなぁ~、

と思うと、

お通じを見て、ちょっと嬉しくなっちゃう のが ナースの性 なのです☆


お婆ちゃん、便秘が治って良かったね!!



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プロフィール

名前
Angel
職業:
看護師 Registered Nurse
趣味:
ゴルフ ピアノ 食べ歩き
自己紹介:
1978年、早生まれ
埼玉県出身
カリフォルニア在住
アメリカ暦9年

日本の大学卒業後、医学研究職2年。

その後アメリカの大学へ留学。看護学部を卒業しBSN(Bachelor of Science in Nursing)取得を経て、RN(Registered Nurse)免許取得。

2004年夏より、カリフォルニアにある大学病院のICU(集中治療室)にて勤務中。
7年目のベテランナース(?)

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