カリフォルニアの大学病院にあるICUで看護師をして7年目。 ICUの中で起こる日々のドラマ。 アメリカの命の現場から生の声をお届け! アメリカ医療の裏側やナースの日常を覗いてみませんか? まずは「ハイライト」内の記事からチェック!!
といった感じで、里帰り直後の仕事復帰は、命を扱う仕事ということもあり、とっても緊張するのです。
今朝仕事行く前に、彼にこの緊張の胸の内を携帯メールで伝えると、
「頑張って社会復帰しましょー!!」
の返信。。。
ちょ、ちょっとぉ~!! 社会復帰ってあなた・・・
私は服役囚か?!
昨日私が『時差ぼけ』と称していた異常な眠さは、時差ぼけじゃなくて
『幸せボケの現実逃避』
だって言われるし。。。
日本で「幸せ過ぎた3週間から現実に戻るのを体がヤダ!って言ってる」んですと!!
的を得てる様な、小バカにされている様な・・・ (-_-;)
まあ、それはそれとして・・・
2011年の仕事始め、難なく無事終了~!
患者さんは2人受け持ったけど、2人とも重症ではなく、いい人達だったし。
良かった良かった!
心配された上記の4大不安も全然なかったし。
今までで一番スンナリといった仕事復帰だったかな。
あ、ちなみに・・・
今回はうっかりしてて忘れてしまいましたが、
長期休暇を取った後のシフトの前日、必ず仕事先に電話を入れるんです。
「4週間仕事してなくて、仕事戻るのに緊張しちゃってるから、簡単な患者さんちょうだい!」って。
日本人の感覚からいったら、こういうことは言語道断なのかもしれないけれど、
そこは何でも言わなきゃ損する大国、アメリカ。
「何甘えたこと言っとんじゃ!!」と思われることも全然なく、
ちゃんと受け持つ患者さんを考慮してくれます。
極端に言えば、これは逆にプロ意識から来る発言だとも思っています。
自分が普段の100%の力を出せないかもしれない、と思うときはその旨を伝えて
普段の感覚が戻るまで、重症度の低い患者さんを受け持つ。
何よりも、患者さんの安全重視ってことです。
自分の置かれている状況を見据えて、臨機応変に動いたり、発言したりしてワガママをきいてもらうことも時には大切なんですよね。
特に人の命を扱う職業においては。
ということで、私の仕事復帰、何とかなったわけですが、
ウチのICUの患者さんの内、
ずっと吠えてる患者さんがいました。。。
詳しくは分からないけど、肉体的だけでなく精神的にも病んでしまった方なのかな。。。
放送禁止用語、遠吠え、うめき声のオンパレード。
それを1日中耳にして、
ICUという戦場にまた戻って来たな。。。
という実感がフツフツと湧いてきました。。。
次に働くときは、このお婆さんに話しかけてみようかな・・・
と思いながら、仕事にいったのですが、既に時遅し。
この患者さん、ICUから他の病棟に移動されてました。
もっとちゃんと気が付いたときに話しかけてあげれば良かった。。。
でもその時は、なんか胸がいっぱいでそんな余裕なかったよ。。。ごめんね。
ちょっと後悔。。。
どうかこの患者さんが、体の痛みも心の痛みもない安らかな死を迎えられますように。。。
今日の患者さんは、80代の肺癌+大腸癌の患者さん。
呼吸器もなく、普通の食事も出来る、ICU卒業間近の患者さんですが、困ったことに、
入院して以来6日間も・・・
お通じが無い!
でも、今日やっと
出ました~~!!!
凄まじい量のものが。。。
何度となく。。。
きっと、昨夜のCTスキャンの為に飲んだ造影剤のお陰かな。
CTスキャンの造影剤は、ドンピシャで便秘に効きますからねぇ。
このお婆ちゃん、とってもユーモアのセンスがあって、話しかけるたびに私の笑いを取ってくれる面白いお婆ちゃん。
そんなお婆ちゃんだけど、オムツを替えてあげる度、
「ごめんねぇ。ごめんねぇ。」
って申し訳なさそうに言うので、
「全然いいよぉ~。どんどん出しちゃって~!」
と私が言うと、
「いいんだったら、頑張る!」
なーんてハニカミながら言ってました!
お婆ちゃん、ホントにいいのよ、それで。
ごめんなさい、汚い話で。。。
でも、ずっと詰まってたの、きっと辛かっただろうなぁ~、
と思うと、
お通じを見て、ちょっと嬉しくなっちゃう のが ナースの性 なのです☆