カリフォルニアの大学病院にあるICUで看護師をして7年目。 ICUの中で起こる日々のドラマ。 アメリカの命の現場から生の声をお届け! アメリカ医療の裏側やナースの日常を覗いてみませんか? まずは「ハイライト」内の記事からチェック!!
今日は3日連続シフトの第1日目。
それを分かっていながら、昨日あった女子会の盛り上がりと楽しさに屈して、
今日は若干寝不足。。。
はい。自業自得です・・・分かってます。
案じた如く、今日のシフトは体が重くてちょっと辛かった。。。
看護師の悲しい性。
他の人が金曜日だからってハジけて、盛り上がり最高潮のところで、シンデレラ。
「明日仕事なの~。申し訳ないけど・・・帰らなきゃ~。」って。
正直、そりゃめっちゃ後ろ髪引かれましたよ!
1日だけの仕事だったら、もうちょっと頑張ったかもしれないけど、
普段絶対やらない、3日連続勤務だから、自分でもちょっとキョドっちゃって。。。
まあ、毎週末働くわけじゃないですけど、1ヶ月前とかにすでにシフト決まってるので、
週末に楽しいイベントがいきなり入っても、行けない可能性も大なのです。
「週休4日なのです!」という記事でも書きましたが、
12時間半のシフトの週3勤務、週休4日というのが仕事条件。
普段は、2日働いて2日休んで、1日働いてまた2日休んで・・・
みたいなお気楽スケジュールです。
それを何を間違ったか、3日連続シフトになっちゃった。。。
この2日連続と3日連続の違い、結構大きいのです!
3日連続した後の休日は本当に体が重くてグダーってして1日つぶれる。。。
精神的にも3日連続はストレスが蓄積されかねない。
なーんて・・・こんなにボヤいているけど、
日本の看護師さん達は10日以上の連続勤務とかもあるらしいですね。
すみません・・・凄すぎて、想像もつきません!
3日連続程度で、こんな弱音吐いてたら怒られちゃう!!
なんか、疲れて頭働いてないので、まとまりのない記事になってしまいましたね。
残りの2日に備えて、もう寝ることにします。
ぐっすり寝て、また明日も頑張りま~す☆
ではまた。
おやすみなさい。 ZZzz.....
今日は、朝起きて支度をしていると・・・
バスルームにていきなり血の気が引き、立てなくなってしまいました。。。
そして、その脳貧血気味なせいで、吐き気をもよおし・・・
オェっ って。。。
そのままバスルームで這いつくばっていました。。。
・・・で、幸い近くにあった携帯電話で仕事先に電話。
息も途切れ途切れに・・・
"I'm sorry, but I'm gonna be late... I was about to pass out and started to throw up..."
(申し訳ないけど、今日遅刻する・・・。失神しそうになって吐き始めたし・・・。)
"Why didn't you call in sick??!!"
(何で休むって電話しなかったの??!!) ((イラッ))
"Well, I was OK last night... All of sudden... it just started... this morning..."
(だって昨日の夜は平気だったんだもん・・・今朝突然始まったことで・・)
"Just give me 1 hr or so... I'll try to settle down..."
(1時間くらいでいいからちょうだい・・・。なんとか落ち着くから・・・。)
あのですね・・・
ご説明しますと・・・
ウチの病院は、病欠連絡は 朝の4時まで にしなくちゃいけないのですよ!!
まあ普通の仕事ではないので、仕方ないといえばそうなのですが。。。
患者さんとナースの人数のバランスをシフト毎に調整していかなければならないので、
それは分かるんだけど・・・
その日起きてみたら具合が悪かったってことってある訳で。。。。
確かに、空いた私の穴を埋めるのは至難の業。
他にナースを呼ばなくてはならないのですから・・・。
私としても、もちろん迷惑を掛けたくないので、
絶不調で仕事に行きましたよ・・・。
むこうも一応気を遣ってくれたのか、
ナースの休憩をカバーするヘルパー的な簡単な仕事に回してくれて
7時半までのところ、4時半まで居ればいいよ的な感じでした。
ありがたや、ありがたや~。
自分の患者さんを受け持つ訳ではなく、仕事量的には楽ではあったのですが、
今か今かと4時半になるまで時計とにらめっこ。
どこからともなく漂ってくる排泄物の匂いに
うぅっ
と何度もなりながら。。。
本当に辛し。。。
こんなに辛い時でも患者さんの前では笑顔 ♥
(私はいったいどこまで偽善者なのよ・・・。 でもそんな営業スマイルにさえ力がこもらない日ってあるものねぇ。などと思いつつ・・・。)
待ちに待った4時半~♫
「帰るね~」って報告しようとしたら、
な、なんと・・・
「新しい患者さん来るから、残って」
ですと!!
ガックリ。。。 _| ̄|○
あまりにもショックで、顔色更に青白くなり、
危うくポケットの中のルージュに手を出しそうになったじゃない。。。
(※関連記事: 『 ワガママな恋人』 参照)
ひどいじゃないのよぉ~。。。
私が絶不調なのがいけないんだけどぉ・・・。
で、泣く泣く待ちましたよ、その他の病棟からICUに来るという患者さんを。
それなのに・・・
来なかった。。。。
患者さん、来なかった。。。
待ち人来たらず。。。。。
え? そんなオチなの?
その数時間、
クラクラしながら耐えた数時間、
匂いに危うく喉が負けそうになりながらも耐えぬいた数時間、
返してぇ~~~!!!
・・・という訳で、結局12時間ー1時間(遅刻)の11時間、耐えに耐えた、
というお仕事日記でした。
(関連記事: 『週休4日なのです!』 参照)
はぁ~、辛かった。。。
こうしてソファーでぐだぁ~っとする時を、どれだけ夢見たことか。。。
明日の日曜日はお休みだけど、大事なイベントが・・・
今日は早く寝まーす。 ZZZzzz...
鼻と脳を侵すムコール症の症状としては、痛み、発熱、眼窩(がんか)の感染(眼窩蜂巣炎)による眼球突出などがあります。鼻から膿が出て、口の天井(口蓋[こうがい])、眼窩や副鼻腔周辺の顔の骨、2つの鼻孔を仕切っている壁の破壊も起こります。脳に感染すると、けいれん発作、部分麻痺(まひ)、昏睡(こんすい)が起こります。
肺のムコール症は、発熱、せき、ときに呼吸困難を起こします。
ウェブで見つけた感染例の写真をアップしておきます。
← ispub.com より拝借
典型的な所見です。
私が以前受け持ったムコール症患者さんもこんな感じでした。
目と鼻が Mucor に蝕まれています。
外見からの判断は難しいですが、鼻の骨や副鼻腔まで感染が広がっていそうです。
結構過激な画像が多々あったため、比較的刺激の少ない画像を1枚だけお借りしました。
ムコール症は英語で Mucormycosis。
もっと詳しい病変所見を見るには、Mucormycosis で画像をググってください。
ちなみに、Mucor は、カタカナ表記にすると一番近い発音が、ミューコァー ・・・かな。
今回の患者さんの場合、ムコール症でよく見られる目・鼻・口の病変はなく、
メインに見られたのは、手の指と腰の辺りに出来た、赤黒い大きな水膨れでした。
また、今まで病原菌が特定できなかった肺炎を起こしていますし、
意識レベルの低下/昏睡も、Mucor が肺や脳まで侵食している可能性を考えると
いろいろなことにあっさり理由がつきます。
今まで何度か痰や血液の培養検査をしていますが、なかなか正体を現さなかったこの犯人。
この患者さんの体を今にも食い尽くそうとしていた訳です。
この患者さん、既に重症のため、抗生剤の効き目もどれだけ見られるか分かりませんが、
数日中にお亡くなりになる可能性が、残念ながら高いです。
この患者さんがMucor に感染したという悲しい事実を知り、
その日の私は溜め息が絶えませんでした。
もちろん患者さんの病室ではそんな姿を見せられないけれど。。。
この患者さんの展望としては、おそらく翌日にでも家族会議を開き、
現状を率直に丁寧に説明した上で、安楽死というオプションを提示することになると思います。
コントロール出来ない病気が相手だから仕方ないのだけれど、
そんな時にはどうしても、看護師としての無力さを感じてしまいます。。。
それでもまだ、出来る看護は見つければたくさんあるはず!
病気の治療のお手伝いだけが看護ではありませんから!
例えば、亡くなるまでの間、患者さんをできるだけ痛みのない快適な状態にしてあげること。
患者さんが昏睡状態にあるので、患者さんは何も言えません。
たとえ呼吸が辛くても、どこかが痛くても、何も言えません。
痛み止めの点滴の量をバイタルを見ながら調節してあげたり、
シーツが体の下でぐちゃぐちゃになって肌を刺激していないかチェックするとか、
床ずれで体が痛くならないように、頻繁に寝返りを打たせてあげるとか、
耳が枕に潰れて痛くなっていないかとか、
気管チューブが入って乾いた口の中を湿らせたりきれいにしてあげるとか・・・
すごく細々としたことだけれど、気づいてあげられることってたくさんあると思います。
大事なのは患者さんのケアだけではありません。
昏睡&瀕死状態にある患者さんの家族のココロのサポート。
これは本当に大切。
家族(親戚・友達・恋人などなど全て含めて)は大切な人を失ってしまう恐怖に、
パニック状態で、ひどいストレスや悲しみを感じているはずです。
その家族に対しての声掛け、説明、いろいろな気配り・・・
ナースの仕事として欠かせません。
こんな風に、挙げればキリがないくらい、ナースだから出来ることってたくさんあるんです!
死んでしまう!と分かった患者さんに対しても、
これからも自分の出来る限り精一杯の看護をしていけるよう頑張りたいです!!
ナースの心得、その2。
病気の治療のお手伝いだけが看護ではない!!