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Angel Blue ~アメリカICUナースのブログ~

カリフォルニアの大学病院にあるICUで看護師をして7年目。 ICUの中で起こる日々のドラマ。 アメリカの命の現場から生の声をお届け! アメリカ医療の裏側やナースの日常を覗いてみませんか? まずは「ハイライト」内の記事からチェック!!

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ずっと前に受け持った日本人の患者さんが、お世話してくれたお礼にとくださった

患者さん手作りのマグカップ

が今日割れてしまってすっかりブルー入っているAngelです。。。



陶芸家である患者さんが作った小さくてお洒落なマグカップ。

湯のみサイズで丁度良いので、いつもこれでお茶を飲んでました。

これで飲むとなんだか美味しいんです。



担当のナースが日本人だから患者さんも嬉しかったようで、

せっかくいただいたのに、割ってしまってごめんね。。。




気を取り直して・・・

本題。



3月29日の asahi.coに掲載された2ページにわたる朝日新聞記事。



津波 最後まで患者を守ろうとして…南三陸の看護師ら




宮城県南三陸町で唯一の病院、公立志津川病院で

2人の看護師と1人の看護助手が、勤務中、津波でお亡くなりになったそうです。




その時の壮絶な生の声がこの記事に描写されていますが、

その時に看護師の1人が言った言葉。


「患者さんが不安にならないように目を離さないでね」


看護師さん達ご本人だってものすごく不安な気持ちでいっぱいだったでしょうに、

その気持ちを塞いでのこのプロらしい一言

その看護への情熱に涙が出ます。



ナースコールが鳴りやまない。廊下を点滴を持った看護師が行き来する。


病院全体パニックになってるのを想像すると、同業者としては本当にぞっとしてしまいます。



しかし、エレベーターは止まっていた。歩けない患者を引き上げるのは2、3人がかり。人手が足りない。階段ではパニック状態となった患者が、手すりを持ったまま階段をふさいでいた。力尽きてしゃがみ込む患者もいた。


火事場の馬鹿力とはよく言うけれど、こんな状況では

目の前にどんどん迫り来る恐怖に怯えてきっと足もすくんでしまうのでしょう。。。



窓からは患者の一人がベッドのマットレスに乗って流されていくのが見えた。


同じ病院の患者さんか分からないけれど、TVでも同じコメントをしている方がいて、

それを聞いたときは涙が出ました。

ベッドに乗ったままじっと目を開けた状態で波に流されていった患者さんがいたそうです。

患者さんご本人やそれを目撃した方々の気持ちを考えると、胸が痛みます。。。



5階まで引き上げることができた入院患者は109人中、42人。うち7人は翌日、自衛隊のヘリコプターが救出に来る前に、低体温状態となり息を引き取った。5階で死亡確認した桜田正寿医師(54)は言う。「ただただ地獄だった。地震から津波まで30分、できることはあまりに限られていた」


助かった人数が半分にも満たない。

しかも、スタッフや低体温症で後に亡くなった方々を含めると3分の1未満の生存率

この医師が仰るように、本当に壮絶な地獄絵巻だったのだと思います。



伊藤さんは「人の役に立つ仕事をしたい」と言って仙台市での仕事を辞め、南三陸町に戻ってきたという。


亡くなったスタッフの中で最年少だったのが、24歳看護助手のこの伊藤さん。

24歳という若さで、しっかりした医療への情熱を持っていたこの女の子。

まだ勤務してから5日目だったそうです。

夢を持って、人を助けるためにやって来た彼女。

きっと患者さんを守ろうと一生懸命だったのでしょう。。。





もしも私のいるICUが同じ状況に陥ったら・・・

思わずそれを想像せずにはいられなくなる、この記事。



ICUの患者さん達は機械に繋がれていないと生きていけない患者さんが多い。

歩くどころか、自分で寝返りさえうてない患者さんがほとんど。

呼吸器が止まったら最後の患者さんもたくさんいる。

点滴が少しでも止まったら危険な人だっているし、点滴のバッテリーも寿命があるし。



避難するのに30分しかない

という状況になったら、やっぱり過酷な選択を迫られるんだと思う。



もちろん患者さんを守るために必至に頑張るけれど、こういう状況になったら、

助かる確率の高い患者さんから選んで避難させていくのが現実となるんだと思う。



とても冷酷で残酷な発想だと、これを読んでいる人は思うかもしれないけれど、

より多くの人の命を救うために、プロとして決断する究極の選択なんだと思う。

全員助けたいのに、そんな究極な選択を迫られ、即座に判断しながらフル稼働する。



自分の命も危険な状況で、そんな究極の決断やフル稼働が私にはできるのだろうか。。。



呼吸器などに繋がれていて助けられない患者さんには何て声をかけたらいいの?



こんな状況での看護のありかたなんて、学校で習わないし、実際によく分からない。。。



災害時、正にその時に、ナースとして自分にどれだけの力が発揮できるのだろう。。。




そんなことを考えていると、気が遠くなる今日この頃です。。。




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わかります

私のとこもICUをかかえた救急病棟なので、同じ事をよく考えます。3年前、老人病棟にいたときも思った事があります。あってはならない事ですが考えます。非難訓練はするけれど、実際時はどうするだろう・・・って。
本当に、命の選択って苦しいけど、トリアージしていかないといけないんでしょうね。それもプロなんでしょうが・・・。
最後まで死の恐怖と戦いながら患者を守ったナースに涙がでます。

Re:わかります

花momoさん、コメントありがとうございます。

ご理解いただいて嬉しいです。
確かに機械に繋がれたICUだけの問題ではなく、老人病棟も同じことですよね。
実際にこの記事に出てきた病院もご老人の患者さんが多かったのだと思います。

考えたくもないし、そんなことを想像してしまう自分も嫌だけれど、いざという時ちゃんと対応できるようにするためにはやっぱり考えなくてはいけないことなのでしょうかね。。。

病院でのちゃんとした避難訓練ももっと積極的にやるべきですね。

これも一種の

トリアージなんでしょうか。
でも自分の身にも危険が迫る中、患者さんを助けたいという思い、職業としての使命感、的確な判断、そして一人の人間としての行動。
想像を絶します。

外部から話を聞いてると、ついつい死者不明者何人だとか全体像で把握しようとしてしまうけど、亡くなられたかた一人ひとりにそれぞれの人生があり、被災された瞬間のことを考えると本当に胸がつまります。

Re:これも一種の

NP王子さん、コメントありがとうございます。

トリアージを行う状況って、そもそもが緊急事態なことが多い訳ですから、そんな緊急事態に自分が陥っているという状況を受け入れた上で的確な判断を下していかなくてはならない・・・なんか考えただけで本当に想像を絶してしまいますよね。

日に日に死者数が増えていってる状況ですが、仰るとおり、その背景には数万のそれぞれ違う色の人生があったかと思うと、その死者数のスケールの大きさに驚愕をおぼえるし、本当に胸が痛くなりますね。

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プロフィール

名前
Angel
職業:
看護師 Registered Nurse
趣味:
ゴルフ ピアノ 食べ歩き
自己紹介:
1978年、早生まれ
埼玉県出身
カリフォルニア在住
アメリカ暦9年

日本の大学卒業後、医学研究職2年。

その後アメリカの大学へ留学。看護学部を卒業しBSN(Bachelor of Science in Nursing)取得を経て、RN(Registered Nurse)免許取得。

2004年夏より、カリフォルニアにある大学病院のICU(集中治療室)にて勤務中。
7年目のベテランナース(?)

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