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Angel Blue ~アメリカICUナースのブログ~

カリフォルニアの大学病院にあるICUで看護師をして7年目。 ICUの中で起こる日々のドラマ。 アメリカの命の現場から生の声をお届け! アメリカ医療の裏側やナースの日常を覗いてみませんか? まずは「ハイライト」内の記事からチェック!!

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被災地の医療ボランティア出発まであと数日です。。。

正直、いろいろなことが不安で緊張しています。



それはそうと・・・

被災地ボランティア志願者にとても役立つ記事を見つけたのでご紹介します!



被災地ボランティアの前に知るべき感染症対策


日経トレンディネット より



被災地でボランティアなさる方は、予防注射の接種をしてからお出掛けください。

せっかく行っても、感染症を被災地の方々に伝染しては元も子もありませんからね。



この中で特にインフルエンザ・破傷風菌の予防接種が重要だと思います。



ちなみに今日私は、仕事の休憩時間を利用して、

A型肝炎のワクチンを接種して来ました。



痛かったぁ~。。。

確実に筋肉に入ったって感じでした!

インフルエンザの倍の1ML だったし、一瞬激痛が走りましたが、

これも肝炎で下痢などになるのを考えたら、大したことない!!

筋肉注射なので、腫れや痛みが心配な方は、直後のアイスパック冷却がオススメ!



瓦礫除去をお手伝いされる方は特に、アスベストにもご注意くださいね!



まだ準備に時間がかかっていますが、時間が出来たらまたアップデートしま~す☆



 

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早速、いろいろな方々からボランティアのお問い合わせをいただいており、

感謝しています。


日本語での募集を仕事先で仕方なく書いた英語告知のすぐ後にしようと思いながら、

全然時間が取れていません。


数日後に出発を控え、私自身の提出必要書類やら準備やらに寝る間も惜しんで

取り組んでいる状況です。


という訳で、ずっと記事のアップや、コメントの返信ができていませんが、

変わらず温かくお見守りくださいますよう、お願いいたします。


被災地の医療ボランティアブログも、落ち着いたらもちろんアップする予定です!

今後とも応援宜しくお願いいたします。



※関連記事


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ずっと前に受け持った日本人の患者さんが、お世話してくれたお礼にとくださった

患者さん手作りのマグカップ

が今日割れてしまってすっかりブルー入っているAngelです。。。



陶芸家である患者さんが作った小さくてお洒落なマグカップ。

湯のみサイズで丁度良いので、いつもこれでお茶を飲んでました。

これで飲むとなんだか美味しいんです。



担当のナースが日本人だから患者さんも嬉しかったようで、

せっかくいただいたのに、割ってしまってごめんね。。。




気を取り直して・・・

本題。



3月29日の asahi.coに掲載された2ページにわたる朝日新聞記事。



津波 最後まで患者を守ろうとして…南三陸の看護師ら




宮城県南三陸町で唯一の病院、公立志津川病院で

2人の看護師と1人の看護助手が、勤務中、津波でお亡くなりになったそうです。




その時の壮絶な生の声がこの記事に描写されていますが、

その時に看護師の1人が言った言葉。


「患者さんが不安にならないように目を離さないでね」


看護師さん達ご本人だってものすごく不安な気持ちでいっぱいだったでしょうに、

その気持ちを塞いでのこのプロらしい一言

その看護への情熱に涙が出ます。



ナースコールが鳴りやまない。廊下を点滴を持った看護師が行き来する。


病院全体パニックになってるのを想像すると、同業者としては本当にぞっとしてしまいます。



しかし、エレベーターは止まっていた。歩けない患者を引き上げるのは2、3人がかり。人手が足りない。階段ではパニック状態となった患者が、手すりを持ったまま階段をふさいでいた。力尽きてしゃがみ込む患者もいた。


火事場の馬鹿力とはよく言うけれど、こんな状況では

目の前にどんどん迫り来る恐怖に怯えてきっと足もすくんでしまうのでしょう。。。



窓からは患者の一人がベッドのマットレスに乗って流されていくのが見えた。


同じ病院の患者さんか分からないけれど、TVでも同じコメントをしている方がいて、

それを聞いたときは涙が出ました。

ベッドに乗ったままじっと目を開けた状態で波に流されていった患者さんがいたそうです。

患者さんご本人やそれを目撃した方々の気持ちを考えると、胸が痛みます。。。



5階まで引き上げることができた入院患者は109人中、42人。うち7人は翌日、自衛隊のヘリコプターが救出に来る前に、低体温状態となり息を引き取った。5階で死亡確認した桜田正寿医師(54)は言う。「ただただ地獄だった。地震から津波まで30分、できることはあまりに限られていた」


助かった人数が半分にも満たない。

しかも、スタッフや低体温症で後に亡くなった方々を含めると3分の1未満の生存率

この医師が仰るように、本当に壮絶な地獄絵巻だったのだと思います。



伊藤さんは「人の役に立つ仕事をしたい」と言って仙台市での仕事を辞め、南三陸町に戻ってきたという。


亡くなったスタッフの中で最年少だったのが、24歳看護助手のこの伊藤さん。

24歳という若さで、しっかりした医療への情熱を持っていたこの女の子。

まだ勤務してから5日目だったそうです。

夢を持って、人を助けるためにやって来た彼女。

きっと患者さんを守ろうと一生懸命だったのでしょう。。。





もしも私のいるICUが同じ状況に陥ったら・・・

思わずそれを想像せずにはいられなくなる、この記事。



ICUの患者さん達は機械に繋がれていないと生きていけない患者さんが多い。

歩くどころか、自分で寝返りさえうてない患者さんがほとんど。

呼吸器が止まったら最後の患者さんもたくさんいる。

点滴が少しでも止まったら危険な人だっているし、点滴のバッテリーも寿命があるし。



避難するのに30分しかない

という状況になったら、やっぱり過酷な選択を迫られるんだと思う。



もちろん患者さんを守るために必至に頑張るけれど、こういう状況になったら、

助かる確率の高い患者さんから選んで避難させていくのが現実となるんだと思う。



とても冷酷で残酷な発想だと、これを読んでいる人は思うかもしれないけれど、

より多くの人の命を救うために、プロとして決断する究極の選択なんだと思う。

全員助けたいのに、そんな究極な選択を迫られ、即座に判断しながらフル稼働する。



自分の命も危険な状況で、そんな究極の決断やフル稼働が私にはできるのだろうか。。。



呼吸器などに繋がれていて助けられない患者さんには何て声をかけたらいいの?



こんな状況での看護のありかたなんて、学校で習わないし、実際によく分からない。。。



災害時、正にその時に、ナースとして自分にどれだけの力が発揮できるのだろう。。。




そんなことを考えていると、気が遠くなる今日この頃です。。。




※関連記事

私は黒子



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今日は仕事だったのですが、なぜか知らないけど、昨夜はとにかく眠れなかった!!



そして、ちょっと寝れたかと思いきや

悪夢 を見ました。。。



学校の旅行的な感じで皆で電車に乗っているのですが、

その電車があの被災地の中を通って行くのです!



電車の窓から見える景色はそれはそれは恐ろしい。。。

線路の周りは瓦礫だらけ



そして、その瓦礫の中のあちこちに人の腕や足が。。。



私は、 "OH, MY GOD!" を繰り返して驚愕のあまり怯えてる。

(普段滅多に "Oh, my god!" なんて言わないのですが。。。)




たとえ夢であれ、あの恐ろしい光景は鮮明に脳裏に残ってしまって、

仕事中も何度も何度も思い出してはぞっとしていました。




私は夢でもあんなに怖い思いをしたのに・・・

被災地の方々があの光景を現実に目の当たりにしたかと思うと心が痛んでなりません。



心理学が専門ではないのでよく分からないけれど、

私の悪夢も震災のショックから来るものなんだろうと勝手に自己分析しています。



被災地の方々は毎日どんな夢を見てお休みになってらっしゃるのでしょうか。

津波から逃げる夢とか、どうしても見てしまうものなのでしょうか。

それとも、眠れない夜をそもそも過ごしてらっしゃるのかなぁ。。。



被災者の方々には、せめて夢の中だけでも、

暖かくして、いっぱい食べて、いっぱい笑っていて欲しい・・・

そう願います。





さて、前置きが長くなりましたが・・・

今日は3月24日付の日本経済新聞の記事を取り上げたいと思います。



被災者への接し方 専門家に聞く「気配り」のコツ
心理的経過に4段階、感情の変化に理解を



この記事によると、一般的に被災者は4段階の心理状態を経るとあります。



第一段階:茫然自失期


無感覚、感情の欠如、茫然自失の状態

危険を顧みず行動的になることも

 

第二段階:ハネムーン期


被災体験を共有することで、被災者同士に強い連帯感

 

第三段階:幻滅期


支援の遅れや行政の失策への不安が噴出

喧嘩などのトラブル、飲酒問題が出現する

地域の連帯感が薄れる

 

第四段階:再建期 (復旧が進み生活のめどが立ち始める頃)


地域づくりに積極的にさんかすることで、生活再建への地震が向上する

復興から取り残された人にはストレスの多い生活が続く


 

誰もがこの過程を通るとは限らないとは思いますが、

専門家によると、これが一般的な心理状況の変化だそうです。




この段階、私は精神看護学で学びましたが、

病気の診断告知を受けた患者さんにおいても、同じ心理段階を経過するとのこと。

英語で学んだのですが、病気の場合も「ハネムーン期」って言ったっけ・・・?

自信ないのでちょっと教科書調べてみます。。。



とにかく、大切なのは、今その人がどの段階になるのかを察して

それに一番相応しい対応をしてあげることなのではないでしょうか。




この記事では更に、被災者に対して掛けてはいけない言葉の例も紹介してます。



「早く元気になって」

「頑張って」


なんて、ついつい言ってしまいそうな言葉ですよね。



この記事によると、

「早く元気になって」 ⇒  被災者が失ったものを理解されていないと感じる

「頑張って」 ⇒ 頑張って疲れきっているのに追い打ちをかけ負担になる

という理由で避けたほうがよいとのこと。



こういうのって、本当に十人十色で受け方が違うこともあるし、難しいですよね。



心が深く傷ついている状態の人に対しては、

決して前のめりにならず

相手の身になり常に思い遣りを持って接するのが大切なんですよね。




・・・って分かっているけど、やっぱり難しい。。。


でも、今なかなか伝わらなくても、いつかきっとその気持ちは伝わるはず!




被災者に「頑張って」って言っちゃいけないのは分かったけれど・・・

それでもやっぱり、心の中ではいつも叫んでます!



ガンバレ、日本!



 
※関連記事

お悔やみの言葉って・・・



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東日本大震災に対して皆さん善意の募金をされたことと思いますが、

これから募金をしようとしてる方々、募金をする前に、


募金が100%東日本大震災のために使われるのか


それをちゃんと調べてから募金してください!!



募金をされる方々は、日本を襲ったの惨状に心を痛め、

同じ日本人である被災地の方々に少しでも助けの手を差し伸べたい、

という強い気持ちから募金なさる訳ですよね。



ところが、募金先を間違えると、

我が国を助けようと寄付したあなたの募金が他の国々に届けられる可能性が!

もちろん、それは悪いことじゃないですが、本質からズレてしまいますよね。



募金をする前に、その募金団体が、


東日本大震災専用の義援金窓口を設立しているのか


義援金を100%東日本大震災に送ると確約しているのか


これらの点に注意してきちんと調べてから、募金お願いします。



もちろん、ほとんどの団体は管理費基金集めのイベント費と称して

募金の一部を団体のために徴収しているのが事実で、それは回避できませんが、
 

少なくとも、募金全部が他の国にではなく日本に送られるかどうかというのは、

募金団体を慎重に選ぶことによって、あなたが実際にコントロールできることです。



アメリカに住んでる方は、ご参考までに以下のサイトをご覧ください。

チャリティー・ナビゲータのサイト



このサイトを見ていただくと、それぞれの慈善団体が★で評価されています。

その表の右側に、

Commitment To Use All Designated Funds For Japan

つまり、指定された義援金の全てを日本のために使うという誓約があるか

というのが YES/NO で明記されています。



この表にある全ての慈善団体をチェックしてはいませんが、

American Red Cross(アメリカ赤十字社)でさえ、専用基金を設立したものの、

日本のためだけに使うという誓約については 「NO」となっています。



実際にサイトに行って確認してみると、確かに

Your gift to the American Red Cross will support our disaster relief efforts to help those affected by the earthquake in Japan and tsunami throughout the Pacific. On those rare occasions when donations exceed American Red Cross expenses for a specific disaster, contributions are used to prepare for and serve victims of other disasters.

とあり、「稀に、特定の災害に対する募金が必要以上に集まった場合、他の災害による被害にその募金を当てます。」

と明記、公言されています。



私は国境なき医師団に募金しようとして、アメリカのサイトをチェックしたのですが、

このサイトにおいても、東日本大震災専用の基金は設立されておらず、

専用募金を受け付けてないと明記されていました。



日本の同サイトでも専用の募金窓口は設立されましたが、

「寄付の使途指定をいただいた場合、該当の緊急援助活動に優先的に充てられます。なお、指定された緊急援助活動に必要な資金を上回るご協力をいただいた場合は、他の緊急援助活動に充てられる場合もございますので、ご了承ください。」

と赤字&太字で書かれています。




皆様の善意が少しでも多く東日本大震災のために反映されるよう、皆様一人一人、

募金前の慎重なご確認をしてくださいますよう、ご協力宜しくお願い致します。




自治体を特定しての募金がしたい、という方はこちらのまとめサイトをどうぞ。


「寄付したお金はどこに行くの?」行き先を知って寄付をしよう!
東北関東大震災、寄付先まとめ

http://greenz.jp/2011/03/19/tohoku_earthquake_donatio/


 

温かい募金の輪がどんどん広がりますように ☆彡





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プロフィール

名前
Angel
職業:
看護師 Registered Nurse
趣味:
ゴルフ ピアノ 食べ歩き
自己紹介:
1978年、早生まれ
埼玉県出身
カリフォルニア在住
アメリカ暦9年

日本の大学卒業後、医学研究職2年。

その後アメリカの大学へ留学。看護学部を卒業しBSN(Bachelor of Science in Nursing)取得を経て、RN(Registered Nurse)免許取得。

2004年夏より、カリフォルニアにある大学病院のICU(集中治療室)にて勤務中。
7年目のベテランナース(?)

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